ショパン・コンサート
演奏曲人気投票 リスト曲紹介 Vol.3

Best Requests Classics Vol.1 

●ワルツ 第1番 変ホ長調 「華麗なる大円舞曲」 Op.18
ショパンの作曲したワルツの中で、最初に出版された作品である。変ロ音の連打によるファンファーレに続いて、変ホ長調のワルツが始まる。ウィンナ・ワルツを意識して、次々と曲調を変化させてゆく、大規模な作品である。

●ワルツ 第6番 変ニ長調 「小犬のワルツ」 Op.64-1
ショパンの恋人、ジョルジュ・サンドが飼っていた子犬が、自分の尻尾を追いかけてぐるぐる回る様子に着想を得て作曲された…というエピソードがあまりにも有名。なんとこの曲、テレビアニメ『忍たま乱太郎』のエンディングに採用されたことがある。

●ワルツ 第7番 嬰ハ短調 Op.64-2
悲しみに満ちたワルツであり、ショパンの作品として、彼の生前最後に出版された作品群のひとつである。主部のワルツは、左手の伴奏がワルツのリズム、右手の旋律がマズルカのリズムとなっており、ワルツとマズルカが美しく融合している。

●ワルツ 第9番 変イ長調 「別れのワルツ」 Op.69-1
1935年、ショパンが滞在先のドレスデンを去るにあたって作曲した作品だが、彼の生前には出版されなかった。ドレスデンの街への別れだけではなく、恋人マリア・ヴォジンスカへの別れのメッセージが込められていると言われている。

●ワルツ 第13番 変ニ長調 Op.70-3
1929年に作曲した作品だが、この曲もショパンの生前には出版されず、死後遺作として出版された。右手パートで二つの旋律を奏でる、対位法的な書法が採用されており、あたかも恋人同士のデュエットのように聴こえる。

●ポロネーズ 第3番 イ長調 「軍隊」 Op.40-1
「軍隊」の愛称で親しまれているとおり、勇壮でリズミカルなポロネーズである。ショパンの愛国心が込められているともいわれるこの作品は、イ長調の主部とニ長調の中間部からなるが、どちらも一貫して行進曲風である。

●ポロネーズ 第5番 嬰ヘ短調 Op.44
静かにつぶやくようなモチーフに始まり、畳み掛けるように、一気に盛り上がっていった頂点で、力強いポロネーズの主部が始まる。中間部では、一転してマズルカとなり、美しいハーモニーでイ長調の主題が奏でられる。

●ポロネーズ 第6番 変イ長調 「英雄」 Op.53
半音階を駆け上る、印象的なモチーフが繰り返される序奏に続いて、華やかで輝かしいポロネーズ主題が提示される。同音連打のファンファーレに続いて、下降音形の反復とともに歌い上げられる中間部の主題も雄大で美しく、まさに「英雄」と呼ぶにふさわしい。

●ポロネーズ 第7番 変イ長調 「幻想」 Op.61
ゆったりと打ち鳴らされる和音と、高音域へゆっくりと昇っていく音形は、まさしく幻想的である。遠隔調への転調を繰り返しており、調性がなかなか定まらない。劇的な転調とともに現れるポロネーズ主題は、落ち着いた雰囲気で歌謡的である。

●ポロネーズ 第8番 ニ短調 [遺作] Op.71-1
1825年、ショパンが15歳の時の作品。後年の作品と比べて、左手パートに行進曲風のリズムが少なく、ポロネーズらしさは右手の旋律によるところが多い。若書きゆえに粗削りな部分も多いが、その若さもまた魅力の一つであろう。

●幻想曲 ヘ短調 Op.49
冒頭の、足を引きずるような音形がよく知られている。薄明るい葬送行進曲に続いて、3連符の連鎖による盛り上がりを見せ、華麗な変イ長調の主題が現れる。讃歌風の変ホ長調の主題、コラール風のロ長調の主題など、美しい旋律の玉手箱である。

●ピアノソナタ 第2番 変ロ短調 Op.35より第1楽章 「葬送」
変ニ音からホ音へ、減七度下降する音形が印象に残る、憂鬱な序奏に続いて、切迫感のある第1主題が提示される。第2主題は打って変わって明るく歌謡的。二つの主題の対話の果てに、変ロ長調で大団円を迎える、充実した楽章である。

●ピアノソナタ 第3番 ロ短調 Op.58より第1楽章
オーケストラの全合奏を思わせる、力強い第1主題と、ノクターン風の甘美な第2主題の対比が印象的な楽章である。展開部で第1主題を徹底して取り扱うために、再現部では第1主題を省き、第2主題のみが再現される大胆な構成。

●ロンド(序奏とロンド) 変ホ長調 Op.16
厳粛な雰囲気の序奏で開始される。次第に華麗なパッセージが顔をのぞかせ、一つの頂点をつくると、潮が引くように静まっていき、高音域にきらびやかなロンド主題が提示される。実はロンドをあまり書かなかったショパンが、パリ在住時に書いた唯一のロンド。

●舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
様々な調をめぐってゆく幻想的な序奏に続いて、叙情的な主題が提示される。バラードやソナタのような、劇的な対比はないものの、ショパンならではの巧みな転調と、華麗なピアノ書法が聴き手を惹きつけてやまない作品である。

●アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ ト長調/変ホ長調 Op.22
1831年に、ポロネーズ部分のみが管弦楽とピアノのための作品として発表され、1934年にアンダンテ・スピアナート部分が加筆された。1936年にはショパン自身の手によってピアノ独奏に編曲され、超絶技巧を凝らした名曲として親しまれている。

●華麗なる変奏曲 変ロ長調 Op.12
《子守歌》では変奏の技法を駆使しているショパンであるが、変奏曲というジャンルそのものとは距離を置いていた。エロルド作曲、アレヴィ補完のオペラ《リュドヴィク》のアリアが主題となっており、オペラ・ファンとしてのショパンの姿が垣間見える。

●華麗なる円舞曲 第4番 ヘ長調 Op.34-3
ファンファーレ風の序奏に続いて始まるワルツは、《子犬のワルツ》に匹敵するほど機動力重視で無窮動的なものである。猫が鍵盤の上を走り回るかのような、装飾音符を多用した旋律が登場することから《猫のワルツ》という愛称も一部で用いられている。

●ピアノ協奏曲 第1番 Op.11より第1楽章 ホ短調(ピアノ独奏版)
「第1番」という番号がつけられているが、作曲されたのは第2番のほうが先である。パリへ出発するショパンが、ワルシャワでの告別演奏会で弾いた自信作である。マズルカ風の第1主題と、しっとりと歌う第2主題、どちらも甲乙つけがたい美しさである。

●ピアノ協奏曲 第2番 Op.21より第2楽章 変イ長調(ピアノ独奏版)
若きショパンが初めて書いた協奏曲。この第2楽章は、とろけるほどに甘いノクターン風の旋律で知られているが、実のところ、ショパン自身、恋心を寄せる女性のことを想って作曲したことを友人への手紙で打ち明けている。

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