ショパン・コンサート
演奏曲人気投票 リスト曲紹介 Vol.2

Best Requests Classics Vol.1 

●マズルカ 第18番~第21番 Op.30
Op.30は、4曲のマズルカで構成されている。ショパンが、ピアノ曲のジャンルとしての「マズルカ」を自ら確立した後に書かれた作品で、4曲いずれも、もの悲しく、それでいて詩的である。特に第20番の、長調でありながら薄暗い響きが魅力。
〇第18番 Op.30-1

〇第19番 Op.30-2

〇第20番 Op.30-3

〇第21番 Op.30-4

●マズルカ 第33番 ロ長調 Op.56-1
マズルカと題されてはいるものの、幻想曲風の構成を持ち、比較的規模が大きい作品。マズルカの要素はリズムパターンのみに残され、民族性は薄めである。調性の定まらない序奏からロ長調を確立するプロセスは、ショパンの作曲技法の円熟を感じさせる。

●マズルカ風ロンド ヘ長調 Op.5
ショパンが16歳のころ、ワルシャワ音楽院在籍中に作曲した作品。リディア旋法のマズルカ主題の合間に、様々な楽想が挟み込まれる。後年の作品のようなスケール感はないが、若き日のショパンの才能のほとばしりを感じられる作品である。

●ボレロ ハ長調 Op.19
めまぐるしく曲想が変化する、少しミステリアスな序奏に続いて現れるボレロ主題は、イ短調で力強い。楽曲構成はきわめて自由である。ボレロでありながらポロネーズを想起させるのは、やはりショパンならではというべきか。

●ロンド ハ短調 Op.1
若き日のショパンが、ワルシャワ高等中学校在籍中に作曲した作品である。ショパンにとって、発表することを想定して作曲した初めての作品であるが、流麗で美しい旋律と巧みな転調に、「ピアノの詩人」の片鱗がみられる。

●ロンド ハ長調 Op.73
ショパンの生前には発表されず、遺作として出版された作品である。カデンツァ風の序奏に続いて、軽快できらめくような響きのロンド主題が提示される。技巧的な雰囲気の強いロンド主題と、しっとりとした旋律との対比が見事な一曲。

●スケルツォ 第1番 ロ短調 Op.20
印象的な和音の打撃に続いて現れるスケルツォ主題は、激情的な前半部分と、物憂い後半部分から成り立っている。ショパンの感情の揺らぎが伝わってくるような作品。中間部では、ポーランドのクリスマス・キャロルが美しく歌われる。

●スケルツォ 第2番 変ロ短調 Op.31
低音域でうごめく短いモチーフと、幅広い音域で激しく叩きつけられるモチーフの対比による序奏が、全曲に統一感を与えている。スケルツォ主題は軽快で忙しく動き回るもので、中間部の静謐なコラールと好対照をなしている。

●スケルツォ 第3番 嬰ハ短調 Op.39
スケルツォでありながら、序奏つきのソナタ形式で書かれている。序奏では、4連符を多用して拍子感を曖昧にし、調性も定まらない。ソナタ形式の第1主題はリズミカルなスケルツォであり、第2主題はコラールとカデンツァ風の音形が特徴である。

●スケルツォ 第4番 ホ長調 Op.54
鋭いリズムや激情的な作風が特徴的なショパンのスケルツォの中で、明るさと穏やかさがひときわ目立つ作品。コラール風の序奏が、楽曲全体にわたって再現される。指の運動性だけでなく、歌心に満ち溢れたスケルツォである。

●バラード 第1番 ト短調 Op.23
もの悲しいワルツ風の第1主題と、柔らかく明るい第2主題が織りなす、美しくも悲劇的なドラマは聴く者の胸を打つ。映画『戦場のピアニスト』の劇中曲や、フィギュアスケートの浅田真央選手、羽生結弦選手のプログラム曲として使用されたことでも有名。

●バラード 第2番 ヘ長調 Op.38
「バラード」は、「譚詩曲」とも訳される。この作品は、ショパン自身がポーランドの詩人、アダム・ミツキェヴィチのある詩に触発されて書いたとロベルト・シューマンに語っている。牧歌的な第1主題と悲劇的な第2主題の対比が強烈。

●バラード 第3番 変イ長調 Op.47
激情的で悲劇性の高い作品が並ぶショパンのバラードの中で、第3番はその明るさと華やかさで異彩を放っている。穏やかな変イ長調の第1主題と、軽やかなヘ長調の第2主題を軸に、巧みな転調で聴き手の心をつかむ作品。

●バラード 第4番 ヘ短調 Op.52
ショパンのピアノ独奏作品の中で、この曲を最高傑作に位置付ける人も多い。ハ長調の明るい序奏から一転して、第1主題は寂しげなワルツ。コラール風の明るい第2主題とともに描き出すドラマは、第1番以上に激しく、破滅的とさえいえる。

●24の前奏曲 第15番 変ニ長調 「雨だれ」 Op.28-15
J.S.バッハの《平均律クラヴィーア曲集》をモデルに、24種類の長調・短調を用いて書き上げられたのがこの前奏曲集である。この第15番は、前奏曲集の中で最も演奏時間が長く、変ニ長調の穏やかな曲想が愛されている。

●24の前奏曲 第24番 ニ短調 Op.28-24
幅広い音域による荒々しい伴奏の上で、雄大な旋律が朗々と奏でられる。《24の前奏曲》の締めくくりとなるこの曲は、短いながら、半音階を駆け下りるパッセージなど、きわめて技巧的である。曲の末尾で三度打ち鳴らされる低音は、弔鐘を思わせる。

●子守歌 変ニ長調 Op.57
愛らしいタイトルとは裏腹に、きわめて実験的な作風である。冒頭の2小節、変ニ長調の主和音と属和音からなる伴奏の形がほぼ全曲にわたって繰り返される中、4小節の主題が次々と変奏され、次第に超絶技巧の世界へと入っていく。

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