東京佼成ウインドオーケストラ リクエスト曲紹介

TOKYO WIND SPECIAL

●オブラディ・オブラダ
ポール・マッカートニーがジャマイカのポピュラー音楽「スカ」に触発されたことがきっかけで生まれた、ビートルズの代表作。「Ob-La-Di, Ob-La-Da」とは、ナイジェリアのヨルバ語で「人生は続く」という意味。

●ヘイ・ジュード
1968年にリリースされたビートルズの代表曲。家庭の事情で精神的に不安定になっていた、ジョン・レノンの息子 ジュリアン・レノンに向けてポール・マッカートニーが贈った「つらくても、頑張って乗り越えるんだよ」というメッセージ。

●追憶のテーマ
1973年公開の映画『追憶』の主題歌として、同年のアカデミー主題歌賞を獲得した作品。日本では尾崎紀世彦、薬師丸ひろ子、舟木一夫、松田聖子などがカヴァーしてきた。切々と歌うサクソフォン・ソロの音色が沁みわたる。

●オー・シャンゼリゼ
パリのシャンゼリゼ通りをイメージしたシャンソンの名曲…として知られる作品だが、実は原曲はイギリスのサイケデリックバンドの《ウォータールー・ロード》。岩井直溥のアレンジは、洒落たシャンソンのテイストを活かしている。

●アフリカン・シンフォニー
70年代のディスコ・ミュージックを代表する楽曲のひとつ。しかし日本では、やはり高校野球の応援曲としてのイメージが強いだろう。ホルンの咆哮と雄大なメロディライン。照り付ける太陽がよく似合う一曲。

●ティコ・ティコ
ゼキーニャ・ジ・アブレウが1917年に作曲した、ブラジルの民衆音楽「ショーロ」の代表作。「トウモロコシをついばむ小鳥」を意味するタイトルの通り、せわしなく動き回る木管楽器と、間断なくリズムを刻むパーカッションが印象的。

●ディズニー・メドレー
《星に願いを》のモチーフを活かしたイントロに続いて、《ミッキーマウス・マーチ》を筆頭にディズニーの名曲がずらりと並ぶ。《狼なんかこわくない》でのディキシースタイルなど、アメリカ音楽のエッセンスを詰め込んだ宝石箱。

●シング・シング・シング
スウィング・ジャズといえばこれ、と言っても過言ではないだろう。ベニー・グッドマンの代表曲として長年愛されてきたこの曲は、映画『スウィングガールズ』の劇中曲に採用されて大ブレイクし、「00年代」後半の吹奏楽シーンを席巻した。

●76本のトロンボーン
76本のトロンボーン、110本のコルネット、そして1000本以上の木管楽器からなる巨大なマーチングバンドが大通りを行進する一大スペクタクル、想像しただけでもワクワクが止まらない。夢いっぱいの行進曲。

●恋のカーニバル
パーカッションのイントロが鳴り響いた瞬間、そこはリオのカーニバル。サンバの音楽「バトゥカーダ」の特徴を活かしたこの曲は、「バリチュー」ことユーフォニアム、チューバに大きな見せ場があることでも知られている。

●オーメンズ・オブ・ラブ
長年吹奏楽の世界でも愛されてきた、T-SQUAREの名曲。原曲のもつシンフォニックなサウンドと爽快なビートが、吹奏楽とも見事にマッチしている。思わず手拍子を打ちたくなる、ノらずにはいられない作品。

●サウス・ランパート・ストリート・パレード
ニューオリンズに実在する通りの名前にちなんだ、ディキシーランド・ジャズのスタンダード・ナンバー。ピッコロの二重奏やクラリネットの軽快なソロを織り交ぜて、スウィングスタイルに大胆にアレンジした、編曲家・岩井直溥のセンスが光る。

●青春の輝き
1995年にTBSのドラマ『未成年』のエンディング曲として採用され日本でも大ヒットした、カーペンターズの名曲。実は生前のカレン・カーペンターが最も愛した作品でもあった。とろけるほどに甘いサクソフォンの旋律が恋の悩みを歌い上げる。

●虹の彼方に
1939年のミュージカル映画『オズの魔法使』の劇中歌としてジュディ・ガーランドが歌い、世界的にヒットした。トロンボーンのソロが活躍するアレンジで、原曲の持つ「大人びた」雰囲気をさらに引き立たせている。

●ストライク・アップ・ザ・バンド
同名のミュージカルのために1927年に作曲された、ジョージ・ガーシュウィンの作品。戦争や軍歌への皮肉を込めたマーチは、アメリカの「狂騒の20年代」を象徴するにぎやかさと華やかさに満ちている。

●宝島
T-SQUAREが1986年にリリースした楽曲であるが、真島俊夫の編曲による吹奏楽版が爆発的にヒットした。ムーディーなサウンドの原曲を、パーカッションを多用したサンバ・スタイルへと大胆にアレンジしている。

●コパカバーナ
ラテンの香り漂うパーカッションのイントロが印象的なこの曲の舞台はやっぱりブラジル…ではなくて、ニューヨークのナイトクラブ。高校野球の応援曲としても定着している作品だが、実は六本木のディスコでも根強い人気があった。

●カーペンターズ・フォーエバー
《シング》《愛のプレリュード》《トップ・オブ・ザ・ワールド》《遥かなる影》《スーパースター》そして《ふたりの誓い》と、カーペンターズの代表曲が並ぶメドレー。ソロだけでなく、「パート」にも光を当てる真島俊夫の編曲に要注目。

●私のお気に入り
ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の代表曲。ジャズのスタンダード・ナンバーとしても定着している。この曲を聴いて、オーストリアに行きたくなる人と、京都に行きたくなる人がいるはず。あなたはどっち?

●アメイジング・グレイス
イギリスの牧師ジョン・ニュートンが作詞し、アメリカでゴスペルソングとして長く歌い継がれてきた讃美歌である。2003年にはフジテレビのドラマ『白い巨塔』の主題歌となり、ヘイリー・ウェステンラの歌声とともに人気を博した。

●英雄の証~「モンスターハンター」より
リズムを前面に出して迫りくるイントロに続いて、ファンファーレ風の、血湧き肉躍る雄大な旋律が金管楽器で朗々と吹き鳴らされる。木管楽器に焦点を当てた、中間部の優美なコラールとの対比も印象的。さあ、ひと狩りいこうぜ!

<文・加藤新平>

TOKYO WIND SPECIAL

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